2019年『老後2000万円問題』を皮切りに投資に興味を持つ人が急増しました。
その中でもつみたてNISA口座の開設数が増えて今ではつみたてNISAは常識になりつつあります。
しかし開設数が増えたのに対して、つみたてNISAを辞めてしまう人も一定数居ます。
辞めてしまう原因は何なのか?
原因究明してみたいと思います。
つみたてNISA口座開設数
2020年末
つみたてNISA口座の開設数は300万を超えました。
2018年末時点では100万口座だったので2年間で3倍になりました。
口座開設が急増した理由
きっかけとしては『老後2000万円問題』と2020年初めに起こった『コロナショック』でしょう。
老後2000万円問題では投資をしないとマズいと思い、コロナショックでは暴落場面で投資をすれば儲かると考えたのでしょう。
つみたてNISAをやめた人も多い

こちらはNISA・つみたてNISAの買い付け額を表した数字となります。
300万口座の人達が7614億円分の投資商品を買ったという事ですね。
次にこちらを見てください。

2018年~2020年までに買った商品を2020年末までに売却した数値を表しています。
519億円売却したのが分かります。
この売却した人たちは何らかの理由でつみたてNISAから脱落したということになります。
脱落原因は何なのか?
脱落理由の主な原因
2018年~2020年末までのデータから読み取れる脱落原因は恐らくこの4つでしょう。
- 2018年末のクリスマスショック
- 2020年3月のコロナショック
- 2020年4月以降のコロナショックからの回復
- その他継続できない何かしらの理由

2018年末のクリスマスショック
チャートの1番がクリスマスショックとなります。
2018年から始めた人は最初の暴落経験がこちらになるでしょう。
1日で日経平均がマイナス1000円以上はなかなか経験出来ないので、ビックリして売ってしまったと思います。
このクリスマスショックを耐えた人も次はどうだったでしょうか?
2020年3月のコロナショック
チャートの2番がコロナショックとなります。
1番と比較しても下落の大きさが分かると思います。
日経平均が24000円だったのが1か月で16000円台まで毎日のように下げ続けました。
この期間はこの世の終わりかのようにずっとマイナスが続き、2018年から始めた人の利益も全て吹き飛ばしてしまいました。
クリスマスショックは乗り越えた人もコロナショックでは逃げてしまった人が大勢居るはずです。
私自身2016年から投資を始めていますが動揺を隠しきれませんでした。(結局売らずに積み立てを続けることに成功しました)
2020年4月以降のコロナショックからの回復
チャート2番以降の株価の回復は凄まじく、損失が嘘のように利益へと変わっていきました。
つみたてNISAを売るのは、マイナスになったから以外に、プラスになったから売ったという人も居るはずです。
『利益を確定させて満足』
こういった人の売却もデータとして集計されます。
その他継続できない何かしらの理由
- 積み立てるお金が足りなくなる
- 突発的な出費がかさむ
- 思ったほど利益が出なくてやめた
- なんとなく売った
家計の事情やなんとなくやめたなど色々な理由はあると思います。
性に合わなかったのでしょう。
つみたてNISAを始めたきっかけは何?
- クリスマスショックによる損失確定
- コロナショックによる損失確定
- コロナショックからの回復による利益確定
- その他の原因
売却理由は様々ありますが、そもそも『つみたてNISA』を始めたきっかけは何でしょうか?
ほとんどの人は『老後資金のため』ではないですか?
つみたてNISAは非課税期間が20年
投資金額:年間40万円
毎月コツコツ積み立てを行い20年間続けてもらうと、20年後には老後資金の足しになる金額が貯まっているという意味合いで国が作った制度になります。
老後資金を貯める為に始めたのに
- ○○ショックで怖くなって売ってしまう
- 利益が膨らんで嬉しくなって売ってしまう
- その他の原因で売ってしまう
一喜一憂で売ってやめてしまうのはもったいないです。
つみたてNISAは売ってしまうとその年の上限40万円は回復しません。
更に複利の効果を高めるためにも積み立てを続けたほうが結果的には利益が膨らむ可能性が大きいです。
20年という長期間積立を続けて最大限の効果の恩恵を受けるようにしましょう。
まとめ
- つみたてNISAの口座開設数は300万を超えた
- 7614億円購入されているがその内519億円は既に売られている
- ○○ショックによる損失確定・相場の回復場面による利益確定が主な原因
- 一喜一憂での取引が目立っている
つみたてNISAの制度は老後資金を貯めるのに特化した制度と言っても過言ではありません。
目的が老後資金の場合、数年単位の価格変動は意味の無いことです。
10年~20年という長い期間運用することによって損失・利益は収束されて平均利回り5%ほどになるでしょう。
目先の利益の捉われず、老後を見据えた投資を心掛けましょう。
コメント