【優良?それとも詐欺?】みんなで大家さんは投資対象としてアリか?ナシか?仕組みを徹底解説!

お金の基礎

最近よく広告で見かける『みんなで大家さん』は投資対象としてアリなのか?ナシなのか?徹底解説していきます。

みんなで大家さんで投資をしてみようと興味のある人は是非参考にして下さい。

自己紹介

私は正社員ではなくアルバイト生活を送っています。

低収入・ノーボーナスでも計画性を立てれば資産は築くことが出来、現在資産は850万を超えました。

2016年から始めた資産運用により資産を拡大しつつ老後への備えをしっかりやっています。

私の知識や経験が少しでも役に立てればと思いこのブログを開設しました。

みんなで大家さんとは?

公式HPによると『みんなで大家さん』は、不動産の安定した賃貸利益を分配する資産運用です。

特徴としては

  • 株より低リスク、預金より高利回り
  • 預金感覚で始められる
  • 想定利回りは6%~7%
  • テレビ・新聞・専門誌で高評価
  • 2ヵ月に1度、年6回隔月で分配金が受け取れる
  • 不動産の管理は一切不要
  • 申し込み手数料は無料
  • 1口100万円から投資可能
  • 優先劣後システムを採用

※優先劣後システムとは、個人投資家が80%優先出資、事業者が20%劣後出資する。もし不動産価格が20%下落しても、その損失は劣後出資者(事業者)が受けること。

簡単にいうとこういう仕組みです。

『みんなでお金を出し合って』『集まったお金で良い不動産を購入し』『賃貸収益を皆で分け合う』といった流れですね。

仕組み解説

みんなで大家さんは、どのような仕組みで不動産投資を行うのか徹底解説していきます。

みんなで大家さんに投資する場合、『みんなで大家さん』を運営している『都市総研インベストファンド株式会社』”匿名組合契約”を結ぶことになります。

匿名組合契約を使った不動産投資の流れは以下の通りです。

  • 投資家は、共同事業者と匿名組合契約を結び金銭を出資する
  • 共同事業者は、集めた金銭で不動産を取得し運営する
  • 共同事業者は、運営して得た利益を投資家に分配する

匿名組合契約の特徴

  1. 他の出資者の情報は分からない
  2. 登記費用が必要ない
  3. 取得した不動産の登記に出資者の名前は載らない
  4. 会社で問題が発生した場合でも、出資者は出資した範囲内でしか責任を負わない
  5. 自分の持ち分を売ったり買ったり須ことは出来ない

匿名組合契約は『事業者の経営に口出しすることは出来ません!』なので、本当に信頼できる事業運営者かどうか判断する必要があります。

運営会社について

販売代理人は『みんなで大家さん販売株式会社』となっています。

みんなで大家さんシリーズの『販売』を担当する会社になります。

みんなで大家さんに対する質問や資料請求はこちらの会社になります。

次に営業者は『都市総研インベストファンド株式会社』になります。

みんなで大家さんシリーズの『管理・運営』を行う会社であり、販売する会社とは別になります。

こちらの会社は以下の内容を行っています。

  • 物件の調査・仕入れ
  • 保有物件の管理・運営
  • 物件の売却
  • 出資者への分配
  • 運用レポートの作成

※ちなみにこちらの会社は2013年5月に大阪府から2か月間の営業停止命令を受けたことがあります。営業停止命令は『行政との見解の相違』によるものと公式HPに記載があります。その後はトラブルを起こすことなく運営を続けています。

投資対象としてアリか?ナシか?

結論として『ナシ』です。

みんなで大家さんは優良と判断することは出来ません。多少怪しいと言っておきましょう。

その理由を解説していきます。

1口100万円はハイリスク

投資の世界ではハイリスク・ハイリターン。ローリスク・ローリターンとなっています。

銀行に預けるだけだと元本は安全ですが利息は少ないですよね?(ローリスク・ローリターン)

100万円から投資が出来ると謳っていますが、普通の人にとって100万円は大金ですよね?

ハイリスクの物に投資する場合は『分散』が基本です。

万が一何か起きたとしても『分散しているから資産の数%の被害で済んだ。』というように被害を最小限に抑える必要があります。

2000万円持っている人は『仮にみんなで大家さん』が倒産しても資産の5%の被害で済みますが、200万円しか持っていない人にとっては50%の資産を失うことになるので危険であると言えるでしょう。

1口100万円の集中投資はハイリスク投資はオススメ出来ません。

匿名組合の仕組みに注意

先ほど説明した匿名組合契約の仕組みは、投資家にとって不利に働きます。

過去に日本で起きた詐欺事件では匿名組合の仕組みが利用されています。

2007年:平成電電詐欺

日本の電気通信事業者である平成電電が、年利10%の高金利で投資家19000人から490億円を集めてその後倒産しました。経営陣は詐欺容疑で逮捕されています。

最近ではTKOの木本さんも巨額投資詐欺に巻き込まれていましたね。内容は詳しく把握していませんが知り合いからお金を募り、その後連絡が取れなくなり逃亡。自分だけは大丈夫と思っていたのかもしれませんが、いつの間にか罠に引っ掛かっていたわけですね。

匿名組合の仕組みは把握が難しく、投資家であっても自分で出資したお金がどのように使われているかよく分からないのです。

匿名組合契約と言うのがある以上、一部の人には本当に存在価値があるのかもしれませんが、『匿名組合』を利用した詐欺行為が多発していることも事実なのです。

匿名組合には近づかないようにしておくことが重要だと思います。

財務状況が悪い

都市総研インベストファンド株式会社の財務状況を確認してみましょう。

総資産は約1230億円。その内、約1170億円は不動産

負債は約1140億円。その内、個人投資家から集めたお金は(約25億+約870億=約895億円)になります。

自己資本比率は、純資産合計÷(負債合計+純資産合計)×100で求められます。

90.6億÷(1142億+90.6億)×100=7.35%

集めたお金をほぼ使い切って不動産投資をしている状況だと分かります。

流動資産と流動負債にも注目してみましょう。

流動資産とは1年以内に現金化できる資産の事で約62億円となっています。

流動負債とは1年以内に払わなくてはいけない負債の事で約257億円となっています。

企業の安全性を計る指標に『流動比率』というものがあります。

流動資産÷流動負債×100で表すことが出来、62億÷257億×100=24%となります。

目安として200%以上あると非常に安全。100%~200%の間では安心できる水準。100%未満は危険となっています。

流動比率24%は『かなり危険』な財務状況だと言えます。

投資家のお金は販売会社に流れている

都市総研インベストファンド株式会社の財務状況は非常に悪い事が分かりましたよね?

しかし『みんなで大家さん』にはもう一つ会社があったのを覚えていますか?

販売代理人の『みんなで大家さん販売株式会社』の財務状況も覗いてみましょう。

総資産は約42億円。その内、約30億円が現金及び預金となっています。

自己資本比率は約70%

流動比率は約270%と超安全地帯

『みんなで大家さん』を売れば売るほど『販売手数料』で儲かるシステムとなっています。

販売手数料は一体誰が支払っているのか・・・

投資をしようとしているあなたのお金の一部がこちらの会社の財務を潤しているわけですね。

最終結論

みんなで大家さんを徹底解説!!

投資家からお金を集めて販売会社は手数料で利益を得て、投資家のお金は不動産投資にほとんどをつぎ込んでいます。

その結果、管理・運用を手掛ける都市総研インベストファンド株式会社の財務は非常に危険な水域まで落ち込んでいる状況です。

下手をすると『倒産』も視野に入れなくてはいけません。そうなると投資家のお金は消えてしまうかもしれません。

この結果『みんなで大家さん』は投資対象として『ナシ』と判定させていただきます。

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