- これからつみたてNISAを始めようとしている人
- 現在つみたてNISAをやっている人
つみたてNISAはメリットばかりに目が行きがちですが、デメリットを知っておかないと損をする事もあります。
つみたてNISAのデメリットを3つ紹介し、その対処法も紹介するので参考にしてください。
自己紹介
私は正社員ではなくアルバイト生活を送っています。
低収入・ノーボーナスでも計画性を立てれば資産は築くことが出来、現在資産は850万を超えました。
2016年から始めた資産運用により資産を拡大しつつ老後への備えをしっかりやっています。
私の知識や経験が少しでも役に立てればと思いこのブログを開設しました。
つみたてNISAとは?
つみたてNISAは投資で得た利益を非課税にする制度であり、これから投資を始めるなら真っ先に利用するべきです。
投資の大原則として『長期』『分散』『積立』この3つがあり、つみたてNISAはすべてカバーすることが出来るので投資初心者にオススメです。
詳しくまとめた記事があるのでもっとよく知りたい人は読んでください。
非課税枠の再利用が出来ない
つみたてNISAは1年間で40万円まで非課税枠での投資が可能です。
しかし途中で売却してしまった場合、非課税枠は復活しません。

残りの非課税枠20万円分も、その年に使わなければ消滅してしまいます。
※つみたてNISAの新規積立は2042年まで。非課税枠を使い切るには?
早く始めて、満額まで積み立て続けることが大事です。
デメリットへの対処法
- 売却する必要が無いように、何に投資するかを、よく考えてから投資する
- 途中で変更したい投資先が見つかっても、今まで積み立ててきた商品は売らずに保有を続ける
例:S&P500に投資していたけど、全世界投資に変更したい!
この場合、S&P500を売却してしまうと非課税枠は戻ってこないので、S&P500の積み立てをストップして、新たに残っている非課税枠を使い全世界投資の積み立て設定をすれば大丈夫です。
損益通算が出来ない
通常、投資で得た利益に対して売却時に約20%課税されます。
→利益が出ることもあれば損失が出ることもあります。
損失が出た時に使える制度が『損益通算』です。
損益通算とは?
利益と損失を相殺することで税金を安くする方法です。
例:課税口座(特定口座・一般口座)
- A投資信託=+20万円
- B投資信託=-30万円
この場合に確定申告を行うと利益を相殺できます。
A-B=トータル-10万円の損失が出ているので『課税されない』ということです。
しかしつみたてNISAを使用している場合は損益通算が出来ません。
例:課税口座とつみたてNISAを併用した場合
- 課税口座:A投資信託=+20万円
- つみたてNISA:B投資信託=-30万円
つみたてNISAの損失は一切関係なく、利益+20万円に対して約20%(4万円)が課税されます。
デメリットへの対処法
- 株価が暴落しても安易に損切りして売却せず、保有し続ける
損失が確定するのは『売却した時』です。そもそも売却しなければいいだけの話となります。
つみたてNISAの本質は『長期投資』であり、頻繁に売ったり買ったりという『短期売買』には適さない制度なので覚えておきましょう。
過剰な税金を支払うリスクがある
つみたてNISAは非課税だからお得!とメリットしか見ていないと痛い目に合います。
場合によっては課税口座(一般口座・特定口座)よりも多く税金を支払うことがあります。
まずはつみたてNISAのメリットを最大限生かした様子を見てみましょう。

※図を見ながら解説していきます。
2021年につみたてNISAを開始すると20年後の2040年に非課税期間が終了します。
2021年:満額40万円投資 → 2040年:105万円になりました。
40万円→105万円=利益65万円が非課税となります。
つみたてNISAは20年の期間が終了すると『売却』or『課税口座へ移動』を選択しなければいけません。(売却手続きをしなければ自動で課税口座に移動します。)
課税口座へ移動した時に『取得価格』が新たに設定されます。この場合は105万円が取得価格になります。
課税口座で運用を続けて例えば5年後に150万円に値上がりした場合、105万円→150万円となり利益が45万円出たとすると、この利益45万円に約20%(9万円)が課税されます。
次は5年後に100万円に値下がりして場合、105万円→100万円となり損失5万円となるので課税はされません。
これはつみたてNISAで投資して良かった展開です。
次はデメリットが起きた時を見てみましょう。

※図を見ながら解説していきます。
2021年:満額40万円投資 → 2040年:20万円になりました。
つみたてNISAの20年の期間が終了し『売却』or『課税口座へ移動』を選択します。
売却を選択した場合、40万円→20万円となり-20万円という結果になります。
課税口座へ移動を選択した場合、新しい『取得価格』は20万円となります。
課税口座で運用し5年後に50万円に値上がりした場合、20万円→50万円となり利益が30万円となり20%(6万円)が課税されます。
2021年時の40万円からは10万円しか利益は出ていないのですが非課税期間20年を過ぎると『新しい取得価格』が設定されるので『過剰な税金を支払う』ことになります。
これがつみたてNISA最大のデメリットとなります。
デメリットへの対処法
- 非課税期間終了時に値下がりしていても焦ってすべて売却しないようにしましょう

非課税期間の終了は『1年ごとに訪れます』
2021年に積み立てした40万円分は20年後の2040年末に非課税枠が終了します。
2022年に積み立てした40万円分は20年後の2041年末に非課税枠が終了します。
このように非課税枠が終了するのは1年ずつ後ろにズレていきます。
非課税枠終了時に値下がりしていて、その後に値上がりすると確かに損ですが、あくまで1年分の話であり、2年目の積み立て分が終了時までに値上がりしているかもしれません。
つまり株価が一時的に下落して、焦って全て売却してしまうとその後の値上がりに対しての非課税枠が失われるという事です。
つみたてNISAで20年後値下がりしていることはあるのか?
結論:99.99%値上がりするので大丈夫です!
もちろん正しい投資戦略で投資を行った場合となります。
- 手数料の安いインデックスファンドを選ぶ
- 20年間毎月一定額積み立てる(ドルコスト平均法)
- 配当金を再投資するファンドを選ぶ(複利の力)
過去に様々な検証(最高の20年・最悪の20年・リーマンショックなど)をした記事があるので良ければ読んでみてください。
まとめ
- 非課税枠の再利用が出来ない
- 損益通算が出来ない
- 過剰な税金を支払うリスクがある
つみたてNISAのデメリットを3つ紹介しましたが、共通して言えることは『長期間売らずに保有し続けよう』ということです。
『言われなくても分かっている』という人でも、実際の暴落場面に遭遇した時には冷静な判断は出来ません。
直近の暴落(コロナショック)でも多くの人は損切りしていました。
しかし半年ほどでV字回復しています。
過去の暴落の歴史を見ても長くて5~6年で元に戻る確率は高いです。
『長期』『分散』『積立』を常に意識することがとても大事なことだと覚えておきましょう。
コロナショックによる私の損失結果の記事はこちら
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