投資信託で運用をしている人で『債券不要論』『米国最強論』などのように株式のみを全力で積み立てている人は大勢居るでしょう。
理由としては『株式のリターンが一番いいから』だと思います。
確かに間違いではなく、ドルコスト平均法を使い、長期間運用を続けた場合には、債券をポートフォリオに組み込むよりも株式のみの方が利益は出ている可能性が高いでしょう。
しかしどこかのタイミングで売却を考えている場合は株式のみはオススメ出来ません。
株式に全力投資の人は一生売らずに投資し続けることが重要です。
自己紹介
私は正社員ではなくアルバイト生活を送っています。
低収入・ノーボーナスでも計画性を立てれば資産は築くことが出来、現在資産は850万を超えました。
2016年から始めた資産運用により資産を拡大しつつ老後への備えをしっかりやっています。
私の知識や経験が少しでも役に立てればと思いこのブログを開設しました。
株のリターンは最強
投資と聞くと『株式投資』を思い浮かべるかもしれませんが、実際には色々とあります。
- 株
- 債券
- 金・銀など
- リート
その他にもFXや仮想通貨など投資として分類されますが、主な投資商品は上記4つでしょう。
そして1802年~2001年までの200年間のトータリターンを見ると株が一番リターンが高い結果となっています。
1802年に各資産に1ドルずつ投資した場合どうなったか?
- 株1ドル→200年後に60万ドル
- 債券1ドル→200年後に1000ドル
- 金1ドル→200年後に1ドル
- リートはデータがありません
圧倒的に株の勝利となっています。
株に全力投資する人の意見
『債券不要論』『米国最強論』の人たちは過去のデータを信じてリターンの一番いい株に投資をしている事でしょう。
投資の世界に100点満点の正解は無いかもしれませんが、資産を形成する上でこの投資方法は90点以上の正解を叩き出すかもしれません。
決してこの投資方法を否定するつもりはなく、むしろ私自身も株式に全力投資している人の一人です。
リターンとリスクは表裏一体
投資をしているとリターンにばかり目が行きがちですが、リスクの事も考えなくてはいけません。
リターンが大きくなればなるほどリスクも大きくなるのが投資の世界の常識です。
例えば銀行預金を見てみると、預金が減ることはほぼ無いですよね?(銀行が潰れれば1000万円しか保障されません)つまりリスクは0と考えられます。しかしリターン(利息)もほぼ0に等しい状況ですよね?これがリターンとリスクの関係性です。
金は昔から『有事の金』と言われており、政治・戦争・天災などの地政学的な問題が発生した時の資産の避難場所と考えられており、何か起きた時に値上がりする強い資産となっています。
株と債券は逆相関の関係と言われており、株が上がると債券が下がり、株が下がれば債券が上がります。(たまに例外もあり)
過去200年のデータからリターンが一番大きいのが株であるという事は、リスクが一番大きいのも株であると言えますよね?
リーマンショック時にどれだけ下げたのか?
投資をしていると数年に1度『○○ショック』を経験します。
その中で一番インパクトがあったのが『リーマンショック』でしょう。(実際はブラックマンデーの方が凄まじかったですが経験者は少ないでしょう)
このリーマンショックで一体どれだけ株は下がったのか?

2008年に起こったリーマンショックの下落率は51%と言われています。
リーマンショック時には債券すらも落ち込み下落率は約25%でした。流石100年に1度の大暴落ですね。
仮に1000万円を株に全力投資していた人は490万円になってしまったというわけです。
もし債券を50%組み込んでいれば
株500万円→245万円
債券500万円→375万円
合計620万円になってしまったというわけです。
債券を組み込めば130万円多く残すことが出来たというわけです。(これが債券の力です)
投資目的によっては債券を組み入れたほうが良い場合がある
あなたが投資をしている目的は何でしょうか?
- 旅行費用
- 車の購入費
- 子供の学費
- 結婚資金
- 住宅費用
- 老後資金
その他色々あるかもしれませんが、主に上記の内容だと思います。
1~5に当てはまる人は債券を組み込んだ方が良いでしょう。
1~5に共通して言えるのは『必ず途中で売却する予定』ということです。
数十万円~数百万円を売却してその費用に充てなくてはいけません。
しかし売却するタイミングで『万が一』暴落が起こったら計画が破綻する恐れがあります。
万が一に備えて株式全力投資ではなく、債券を組み入れた方が人生計画は上手くいくでしょう。
老後資金の為の株式全力投資は売ってはいけない
6.老後資金の為に投資をしているという人は、投資期間も数十年と長いはずなのでリターンの一番いい株に全力投資しても問題はないでしょう。
ただし、老後を迎えたタイミングで『すべて売却』することはオススメ出来ません。
理由1つ目として『売却タイミングでの暴落』があり得るからです。
定年を迎えたタイミングで老後資金の為に一括で売却しようとした時に、運悪く株式市場が暴落していると想定以下の金額になっている可能性があります。
理由2つ目として『いつ亡くなるか分からない』からです。
仮に老後を迎えた時に5000万円の資産があったとしましょう。普通に考えれば年金+5000万円があれば死ぬまで生活に困ることは無さそうですよね?65歳~90歳までの25年間であれば毎年200万円ずつ使えますからね。しかし人生100年時代と言われるように生存年齢は確実に長くなっているのも事実です。100歳・110歳と生きてしまった場合、お金が尽きたら大変なことが起きるでしょう。そうならない為にも『すべて売却』することはオススメ出来ません。
一生投資しよう
老後資金の為に投資をしてきた人の取り崩し方法として有名なのが『4%ルール』になります。
毎年資産の4%だけを取り崩すことで資産を減らすことなく(むしろ増えていく可能性もアリ)生活する事が出来ます。
4%ルールについての詳しい説明はこちらから
4%では生活費が足りないという人は『投資元本には手を付けない』ことが重要です。
利益の上澄みだけを必要な分だけ取り崩すことで資産減少を遅くすることが出来ます。
株に全力投資している人は『老後資金の為』のみ正解だと思います。そして迎える老後生活を少しでも安心安全に暮らしていけるように『一生投資する覚悟』を持って資産形成していきましょう。
あなたが亡くなった時に資産が余っていても『安心して老後生活を送れて幸せだった』と思うことが重要だと思います。
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