高配当株投資は初心者におすすめ?
配当金生活を可能にするにはいくら必要?
世の中には配当金だけで生活している人もいます。
そんな夢のような生活を自分も送りたいと考えて、いざ投資を始めても上手くいくとは限りません。
投資初心者に高配当株はオススメ出来ない理由を解説していこうと思います。
私は2016年から特定口座で投資信託を買い、2019年からつみたてNISA口座を使い投資信託を買い始めました。
現在200万円ほど運用していて利益は35万を超えました。
今までの経験から少しでも役に立つ情報を発信できればいいと思っています。
高配当株投資とは?

株式投資を始めると、株を保有している会社から配当金が出ることがあります。
年間1回の会社もあれば、2回出してくれる会社もあります。
もちろん配当金を一切出さない会社も存在します。
高配当株とは配当金が高い会社の株のことを言い、大体ですが配当利回り3%以上を指します。
高配当株のメリット
- 配当金が貰える
- 業績が良ければ貰える配当金が増える(増配)
- 業績が良ければ株価も上がり配当金以外の利益を得られる
- 配当金を貰うとお金が増えた実感が沸きやすい
- 年間でいくら貰えるか分かるので計画が練りやすい
高配当株のデメリット
- 業績が悪ければ配当金が減る、または出さなくなる可能性がある(減配・無配)
- 業績が悪くなると株価が下がり損失が出てしまう
- リスクが高すぎる
- 株を1銘柄購入するのに結構な金額が必要
- 配当金を多く出す会社は今後の成長が厳しい場合が多い
配当金生活を送るためにはいくら必要?

すぐにでも仕事を辞めて配当金だけで生活したい
老後の年金以外の収入として配当金を手に入れたい
人によって必要な金額は変わってきます。
将来手に入れる金額を想像して計算してみましょう。
高配当株の定義は大体3%以上だと思います。
そして配当金にも税金がかかり約20%が消えてしまいます。
1億の株を持っていたとすると配当金が年300万(税引き後240万)
毎月10万円欲しいと考えるなら年間で税引き後120万→必要金額5000万
このような莫大な金額が要求されます。
投資初心者にオススメ出来ない理由

高配当株投資が投資初心者にオススメ出来ない理由は銘柄選定の重要性です。
1社ずつ業績の良し悪しに左右され、配当の増減、株価の変動など様々なリスクがあります。
10万円で買った会社の配当が毎年3%(3000円)貰えたとしても、株価が下がって8万円の価値しかなくなれば結果的に損をしてしまいます。
またリスクを減らすには分散投資が重要です。
1社だけ保有するより10社保有したほうが価格変動のリスクは抑えられます。
高配当株で生活している人は相当数の銘柄を保有しています。
しかし優秀な高配当株は購入価格が高く、10社保有しようとすると最低でも100万以上は掛かると思います。
投資初心者にいきなり100万円注ぎ込んで投資してくださいと私はオススメ出来ません。
デメリットの最後に書いていますが、高配当を出し続ける会社は今後成長しない可能性を秘めています。
配当とは会社の利益からの捻出になります。
普通会社が成長したいのであれば、1年間の利益を翌年に会社の設備投資や、宣伝広告費、事業拡大の為の資金などに使いませんか?
高い配当を出すということは、もう会社として成長しない為に利益が余り、余った分だけ株主に還元するという方法になります。
悪い例として高配当株の代名詞JT(日本たばこ産業)を見てみましょう。
2021年1月現在
株価は2000円で推移しています。
配当金は7.5%(154円)
株というのは基本的には100株単位で取引されるので、20万円で購入すると15400円の配当を得られるという仕組みになります。
20万円で購入して毎年15400円貰えたらいいじゃないか?そう思う人もいますが残念なお知らせがあります。
2016年1月の様子を見ましょう。
株価は4800円ほどで推移していました。
配当金は130円でした。
5年前に購入していた人は48万円で100株購入し、1年間で13000円の配当を貰っていました。
5年間で貰った配当金は総額72800円です。
株価は48万→20万になりマイナス28万円です
いくら配当が高いからと言って株価が大きく下がれば被害総額は大変なことになります。
JTを例にしてみると高配当株投資の難しさが理解できるのではないでしょうか?
- いくら配当金が良くても業績が悪いとマイナスになってしまう
- 今後業績に伴い減配されるリスクが高い
- 1社に対して購入単価が高い
- 会社としての成長が厳しそう
- 分散投資するには多くの資金が必要
これだけの色々なリスクを乗り越えなくてはいけません。
代わりにオススメするのはつみたてNISAで投資信託

私は高配当株投資より、『つみたてNISA』制度を利用して投資信託の購入をオススメします。
高配当株投資との違い
- 世界中の株を購入するため分散投資になりリスクを減らす効果がある
- 100円から購入することが出来る
- 配当をそのまま再投資してくれるので複利効果が高い
投資信託は株の詰め合わせであり、S&P500という商品を買えばアメリカ企業500社の分散が効き、TOPIXを買えば日本の東証一部2000社以上の分散が効きます。
リスクを減らす意味でも初心者にオススメ出来ます。
購入価格も100円から買うことが出来、まずは100万円用意してから始めるよりもハードルは低く、少ない金額から始めると価格変動にも慣れるためオススメ出来ます。
投資信託でも当然プロの方が株を買っているわけで、配当も貰えています。
その配当金をそのまま次の株を購入する資金に充て、運用効率を上げています。
高配当株投資の場合は運用効率を上げようとすると、自分で配当金を受け取り、その配当金で新たな株を購入しないといけません。
しかし最初の資金が少ないとそれに比例して配当金も少なく新たな銘柄を購入する資金にすらなりません。
例題
5万円の株を購入→配当利回り3%の場合1500円となる
1500円では新たな株を買うことは基本的には難しい
投資信託の場合は多くの投資家から資金を集めており、数百億もの資金で運用しているため、配当金も多くなり、再投資することが可能である。
投資信託の唯一のデメリット
配当金が手元に一切入金されないのでお金が増えていく実感が沸きにくい!
配当金を出す投資信託もあるのですが、そういった商品はオススメしません。
配当金を再投資してこそ将来への資産拡大のブースターの役目を果たすため必ず再投資を選択しましょう。
次に利回りの比較をしてみましょう。
高配当株は3%以上の配当利回りが理想的です。
100万円投資して配当金は毎年3万円
1000万投資すれば毎年30万円
対して投資信託の場合は配当はありませんが、成長利回りとして平均5%と言われています。
100万円投資して1年後には105万円の価値になる
1000万投資すれば1年後には1050万円の価値になる
実際の私のつみたてNISA口座での投資信託の運用成績になります。

運用期間は2年1か月、約83万円投資して利益は17万円です。
現在は5%以上の成長率を見せており、高配当株では恐らく無理な数字を叩き出しています。
高配当株投資で配当金生活を夢見ている方は投資信託でも可能だと覚えておきましょう。
配当金生活の場合
5000万円の株→配当金は3%の150万(税抜き)
毎年150万円の不労所得で生活が可能です。
投資信託の場合
5000万円の投資信託→成長利回り5%で5250万→250万売却
毎年250万円の不労所得で生活が可能です。
※注意※
必ずこういった結果になる保証はありません!
価格変動、減配、無配、リーマンショックなど今まで色々なことが起きりました。
あくまで何も起こらない仮の話になります。
このようにお金が必要な時期になれば(老後など)投資信託を売却してお金を工面する方法もあります。
詳しくは『つみたてNISAの売り方』の記事を参照して下さい。
まとめ

私が投資信託をおすすめする理由として
- 始めるのに多くの資金を必要としない
- 配当金は勝手に再投資され資産運用の効率を最大化してくれる
- 様々な会社に分散投資することでリスクを減らす効果がある
- 配当利回り3%以上の成長率を実現してくれる可能性を秘めている
- 勝手に運用してくれるので手間がかからない
- 初心者には難しい銘柄選定をしなくて済む
これだけのメリットがある投資信託での運用方法を私は推奨させてもらいます。
投資の世界には正解は無く、高配当株で資産を築いている方も居ます。
様々な投資方法がある中で自分に合った方法を選んでみてください。
投資信託でも高配当株でも他の投資方法でも、まずは行動してみないと何も得られません。
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