【2024年開始】新NISAの仕組みと一般NISAとの違いを徹底解説!複雑なロールオーバーで失敗しない為に知っておくべき事5選!

つみたてNISA

2024年から一般NISAから『新NISA』へ変更されます。

新NISAの仕組みと、一般NISAとの違いも徹底解説!

更に一般NISAから変更する際の注意点を5つ紹介するので失敗しない為にも知っておきましょう。

自己紹介

私は正社員ではなくアルバイト生活を送っています。

低収入・ノーボーナスでも計画性を立てれば資産は築くことが出来、現在資産は850万を超えました。

2016年から始めた資産運用により資産を拡大しつつ老後への備えをしっかりやっています。

私の知識や経験が少しでも役に立てればと思いこのブログを開設しました。

一般NISAと新NISAの違いと概要について

まずは一般NISAと新NISAの違いを把握しましょう。

(大和証券 SODATTEより抜粋)

新NISAになっても非課税期間は5年間と変わりません。

投資金額は120万円→122万円となります。

新NISAで最も重要な変更点は『1階部分・2階部分』になります。

1階部分の20万円枠では、”つみたてNISA対象商品のみ”購入できます。買い方も”積立のみ”となります。

2階部分の102万円枠では、上場株式・ETF・REIT・投資信託にも投資が可能です。今までの一般NISAとほぼ変わらない使い方が出来ます。

つまり新NISAは、『つみたてNISA対象商品』の投資信託の積立を最低でも20万円分使い切らないと、1年間の非課税枠を最大限活用することが出来なくなったというわけです。

更に1階部分と2階部分を使う順番も決まっています。最初は必ず1階部分から使う必要があります。『投資信託は買いたくないな~』と思っても、1階部分で少額の積立投資を行わなければ2階部分を使う権利がありません。

SBI証券や楽天証券では、100円から投資信託を購入することが出来るので、毎月100円の積立投資を行えば2階部分を使用する権利は得られます。ただし、1階部分の余りの非課税枠は2階部分で使用することは出来ないので、非課税枠122万円をフルに活用するためには投資信託は最低20万円分は買わないといけません。

新NISAにおいて、どうしても投資信託は買いたくない!と言う人は2階部分だけを使用する方法もあります。

投資経験者は、事前に証券会社へ届出をすることで、2階部分の102万円分の非課税枠のみを使用することが出来ます。

投資経験者は、過去にNISA口座を持っていた人が該当します。ただし2階部分だけ使う場合は『個別株』しか購入することが出来ません。ETFやREITを購入したい場合は1階部分を使う必要があります。

普通に考えると非課税枠は多いに越したことが無いので、20万円分の投資信託を積み立てて、非課税枠をフルに使い切るほうがお得でしょう。

新NISAのロールオーバーについて

ロールオーバーとは『乗り換え』を意味します。

一般NISAの非課税期間が終了した時、新しい非課税枠に移し替える制度の事です。

一般NISAから新NISAへロールオーバーする際、1階部分と2階部分があり少し複雑になるので注意しましょう。

3つのケースをみてみましょう。

122万円を超えている場合

2019年に一般NISAで100万円分購入して、2023年に150万円になったとしましょう。

2024年に150万円分ロールオーバーすると、2階部分の102万円を使い切り、1階部分の20万円分も使い切ります。122万円を超えた残りの28万円分もロールオーバーは可能となります。

つまり122万円を超えている場合は全額ロールオーバーは可能という事です。しかし新規の投資枠はありません。

102万円~122万円に収まっている場合

2019年に一般NISAで100万円分購入して、2023年に110万円になったとしましょう。

2024年に110万円分をロールオーバーすると、2階部分の102万円は使い切り、1階部分の8万円分を使うことで110万円分のロールオーバーは完了です。

しかし1階部分の残りが12万円ありますよね?この12万円分は2024年に新たに投資枠として使うことが出来ますが、1階部分の枠なので『つみたてNISA対象商品の積立のみ』投資することが可能となります。

102万円を下回った場合

2019年に一般NISAで100万円分購入して、2023年に80万円になったとしましょう。

2024年に80万円分をロールオーバーすると、2階部分の80万円分を使うことでロールオーバーは完了です。

しかし2階部分の残り22万円分と1階部分の20万円分が残りますよね?2階部分の枠では『一般NISA取扱商品』が投資可能で、1階部分の枠では『つみたてNISA対象商品』が投資可能となります。

新NISA変更時に気を付けるべきポイント

新NISAは内容が複雑で理解するまでに苦労する事でしょう。

次は新NISA変更時の注意点を紹介していきます。

知らずのうちに失敗してしまう恐れもあるので気を付けておきましょう。

ロールオーバーをする際は手続きが必要

一般NISA・新NISAに共通して言えることですが、ロールオーバーする際は事前に証券会社への手続きが必要となります。

基本的には、非課税期間が終了すると自動的に課税口座(特定口座・一般口座)に移管されてしまいます。

ロールオーバーの手続きをしなかった場合には、年内最終営業日の時価で移管されます。そしてその後、商品が値上がりすると売買益や配当金に対して課税されてしまいます。

※もし特定口座を持っていなかった場合は、一般口座へ移管されてしまいます。一般口座に移管されてしまうと、あなた自身が1年間の譲渡損益を計算して確定申告しなくてはいけません。非常に面倒な作業となるので、必ず事前に特定口座の開設はしておきましょう。

ロールオーバーをしたい場合は、NISA口座を開設している証券会社に事前に『非課税口座内上場株式等移管依頼書』を提出する必要があります。

楽天証券・SBI証券はインターネットで申し込みが可能となっています。

ちなみに申込期日は各社によって様々なので注意してください。12月の初めには締め切る可能性もあるのであなたのお使いの証券会社をチェックしておきましょう。

ロールオーバーをする場合、証券会社の変更は出来ない

一般NISA・新NISAに共通して言えることですが、ロールオーバーを選択する場合は証券会社の変更は出来ません。

商品取扱数の違い・取引手数料・ポイントの付与などで証券会社を変更したいと考えている場合は慎重に行いましょう。

楽天証券からSBI証券に変更したいと考えている場合は『やめておいた方が無難です』

ゆうちょ銀行からSBI証券に変更したいと考えている場合は『一考の余地ありです』

ゆうちょ銀行などは、信託報酬手数料が高く、取扱商品数も少なく、積立ポイントも付与されません。このように3つの条件が重なるような証券会社を活用している場合は、なるべく早いうちに変更しても良いかもしれません。

新NISAはロールオーバー出来ない商品がある

新NISAの投資の対象に注目してください。

2階部分:一般NISAから”高レバレッジ投資信託などを除いたもの”と記述があります。

更に、上場株式のうち『整理銘柄』『管理銘柄』が投資対象から外れることも決定しています。

整理銘柄とは、証券取引所が定めた上場廃止基準に該当して上場廃止が決定している銘柄のこと

管理銘柄とは、上場銘柄が上場廃止基準に該当する可能性がある場合、投資家にその事実を知ってもらう為、証券取引所により指定された銘柄のこと

その他にも、高レバレッジ投資信託も投資対象から除外されます。なお具体的な範囲は今後発表される予定となっています。

つまり、一般NISAでレバレッジの効いた投資商品を購入している場合は、新NISAへ変更の際ロールオーバーすることは出来ないという事です。

レバレッジ商品を購入済みの人は、2023年までに売却を検討しておいた方が良いかもしれません。売却をしなければ特定口座へ移管されるので、その後の利益に対しては課税されてしまうので注意しましょう。

新NISA制度が2029年以降も続くかどうかは分からない

新NISAに”新規”で投資できる期間は2024年~2028年までの5年間となっています。

2029年以降、新NISAが延長されるかどうかは決まっていません。

つまり2024年以降に新規で買った投資商品がロールオーバー出来るかどうかは分からないという事です。

自民党の金融調査会ではNISAの恒久化についての提言を2022年5月に行いました。

『貯蓄から投資へ』をコンセプトに掲げているので、恐らくですが新NISA・つみたてNISAの投資可能期間の恒久化は行われると予想されます。

しかし現時点では決まっていないので注意が必要です。

一般NISAから新NISAに変更ではなく、『つみたてNISA』にシフトチェンジする考え方もアリかもしれませんね。

新NISAの1階部分は、つみたてNISAへロールオーバー出来る

先ほど、新NISAではロールオーバーが出来るかどうかはまだ分からないと説明しましたが、非課税期間終了後のロールオーバーについて一部確定していることがあります。

それは1階部分のロールオーバーについての取り扱いです。

1階部分は非課税期間終了後につみたてNISAへロールオーバーすることは可能です。

新NISAの1階部分から、つみたてNISAへのロールオーバーは、一般NISAから新NISAへのロールオーバーとは異なる点があります。

一般NISAから新NISAへロールオーバーする際には『時価』で判断されます。購入価格が20万円だったとしても、5年後に30万円になっていた場合は30万円分の非課税枠を消費するというルールになっています。

しかし新NISAからつみたてNISAへのロールオーバーする際は『購入価格』で判断されます。

2024年に新NISAで1階部分の20万円を購入して、5年後の2028年時点で30万円になっていたとしても、2029年につみたてNISAへロールオーバーする際、非課税枠は購入金額の20万円分のみ消費されます。

つみたてNISAの非課税枠は年間40万円なのでロールオーバーによる20万円分は消費されますが残りの20万円分は新規投資可能となります。

まとめ

現在のNISA口座の仕組みでは『新NISA』か『つみたてNISA』のどちらかしか選択することが出来ません。

また5年後に新NISAの2階部分のロールオーバーが出来るかどうかは現時点では決まっていません。

今のところ不確定要素が多い新NISAなので、面倒と思ってしまう人は『つみたてNISA』で投資をしてみるのも良いでしょう。

NISA・つみたてNISAは、お得な制度であることは間違いないので使っていない人はぜひ活用してみましょう。

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