【配当利回り10%越え!】高配当ETFのQYLDは投資対象になるか?

投資

高配当株に投資して配当金生活を送りたい!そんな人にとって夢のようなETFがQYLDです。

毎月配当金を受け取ることが出来て年間配当利回りは驚異の10%越えです。

1000万円投資すれば毎年100万円の配当金を得る事が出来る!そんなQYLDについて徹底解説していきます!

自己紹介

私は正社員ではなくアルバイト生活を送っています。

低収入・ノーボーナスでも計画性を立てれば資産は築くことが出来、現在資産は850万を超えました。

2016年から始めた資産運用により資産を拡大しつつ老後への備えをしっかりやっています。

私の知識や経験が少しでも役に立てればと思いこのブログを開設しました。

QYLDとは?

QYLDとは、『グローバルX NASDAQ100・カバード・コールETF』の略称です。

米国のグローバルX社が運用しており、NASDAQ100を対象としたカバード・コール戦略のETFになります。

直近の配当利回りは”12.21%”となっています。

カバード・コール戦略とは?

カバード・コールという聞き馴染みのない言葉だと思いますが説明していきます。

まず始めに知っておかなくてはいけない知識が『オプション取引』についてです。

オプション取引について

(ニッセイアセットマネジメントより抜粋)

ある商品を、定められた期日(権利行使日)に”特定の金額”で買う権利をコール売る権利をプットと呼びます。

今回は買う権利(コール)に絞って詳しく説明していきます。図を参照しながら理解してください。

コールオプションの売り手は、ある商品を権利行使日に特定の金額で買う権利を売却し、コールオプションの買い手からオプションプレミアムという料金を貰います。

コールオプションの売り手は、オプションプレミアムの料金を得る一方で、買い手の権利に対する義務が発生します。

イマイチ理解できないですよね?数字を入れて詳しく見てみましょう!

ある株式が11月1日現在で9500円だったとします。

権利行使日の12月1日に10000円で買う権利(コール)を、1000円(オプションプレミアム)で売買する契約を結びます。

もし12月1日時点で株式が13000円になっていた場合どうなるか?

コールオプションの売り手は、買い手の権利行使に応じる義務が発生する為、13000円の価値があったとしても10000円で売却しなくてはいけません。

この場合、コールオプションの売り手は13000円の株式を10000円で売却したので3000円の損失となりますが、事前に1000円のオプションプレミアムを貰っていたので実質は2000円の損失を被るというわけです。

逆にコールオプションの買い手は、13000円の株式を10000円で買うことが出来たので3000円の利益ですが、事前に1000円支払っていた為、実質は2000円の利益が生まれるというわけです。

上記の例はコールオプションの売り手が損をするケースです。

では12月1日に9500円のままだったらどうなるか?

コールオプションの買い手は9500円の株式を10000円で買う権利を行使することは出来るが、買った瞬間に損をするため買う権利を放棄します。

この場合、売買は行われずに、事前の1000円(オプションプレミアム)分が売り手側の利益となり、買い手側の損失となります。

上記の例はコールオプションの売り手が得をしたケースとなります。

ここまで理解出来てようやくカバード・コール戦略について説明できます。

カバード・コール戦略について

(ニッセイアセットマネジメントより抜粋)

QYLDが採用しているカバード・コール戦略のイメージは以下の通りです。

原資産(現物の株式)を買い、更にコールオプションの売りを行うことでオプションプレミアムも手にする事になります。

これによって得られるメリットは、保有する原資産の価格変動に関わらず、オプションプレミアムが得られることです。

一方デメリットは、保有する原資産の価格上昇による利益は、権利行使価格までに限定されてしまう事です。

少し難しいので数字を当てはめてみましょう。

11月1日時点で10000円だったのが、12月1日時点で7000円になったとしましょう。

原資産の価格は10000円→7000円になってしまうので3000円の損失となります。しかしコールオプションの売りも行っており、権利を行使しない為オプションプレミアムが1000円貰えたとすると損失は2000円に抑えられます。更に現物株式から配当金が1000円支給されれば、実際の損失は1000円まで抑えることが出来るのです。

権利行使日に株価が下がっていた場合でも、オプションプレミアムと現物株式の配当金によって損失を軽減させる効果があるという事です。

一方で11月1日時点で10000円だったのが12月1日時点で13000円になったとしましょう。

原資産の価格は10000円→13000円になるので3000円の利益となります。しかしコールオプションを行使されるので、13000円→10000円で売らなくてはいけない為3000円の損失が生まれます。現物株式から配当金は得られるため1000円支給され、更にオプションプレミアム分の1000円が上乗せされて、結果的に2000円の利益が残るというわけです。

※注意点※

上記のシミュレーションでは、株価が上がった場合は利益は少なくなるが損をしないという風に感じるかもしれませんが、実際には権利行使価格が大幅に上がった場合、値上がり益を享受することが出来なくなり損失を被る可能性もあります。更に原資産とコールオプションの割合によっても利益や損失の金額が変わる為、良い事ばかりではないと覚えておきましょう。投資に必勝法は無いです。

QYLDの投資戦略

QYLDは『グローバルX NASDAQ100・カバード・コールETF』となります。

NASDAQ100指数は、NASDAQ上場で金融銘柄を除く時価総額上位100社の時価総額加重平均で算出する株価指数です。

NASDAQ100の採用銘柄はこちらを参照して下さい。大和アセットマネジメント

QYLDの投資戦略は、NASDAQ100指数の上昇で得られるリターンを捨てて、オプションプレミアム分と保有株式からの配当金によってリターンを得ています。(ただしNASDAQ100の構成銘柄は配当金を一切出さない会社も多いです。)

投資戦略のイメージとして、NASDAQの構成銘柄100社の現物株式を1株買い、コールオプションを1つ売るみたいな感じと認識しましょう。

QYLDのデメリット

QYLDの投資戦略にもあるように、株価の上昇で得られるリターンを放棄しています。

つまりQYLD自体の値上がりは期待出来ない、もしくは少しずつ下がっていく事が予測できます。

こちらの画像はQYLDの2014年~2022年12月までの株価チャートになります。

株式のリターンを放棄しているので右肩下がりに落ちています。

10%以上の配当金を得る代わりにETFの価値が下がることはデメリットと言えるでしょう。

ちなみにNASDAQ100指数のチャートも見てみましょう。

2018年~2022年のチャートですが上昇しているのが分かりますよね?

配当を取るか?値上がりを取るか?QYLDに投資する際は一度立ち止まって考えてみる事をオススメします。

QYLDを買うべきか?

あまりオススメ出来ません!

  • 仕組みが複雑
  • 配当金が今後も安定して10%以上出るか分からない
  • 株式のリターンを放棄するのは厳しい

高配当ETFは他にも選択肢がある為、仕組みが複雑で株式の利益を放棄し配当のみというQYLDは買わない方が無難だと思います。

人気の高配当ETFの記事はこちら

コメント

タイトルとURLをコピーしました