住宅ローンを完済してこれから老後の生活が待っているあなたへ
家は手に入れましたが老後資金の準備は出来ていますか?
年金だけではとてもじゃないけど生活できない、しかし老後資金も心もとない状況。
そんな不安な状況を打破できるかもしれない制度を御存知でしょうか?
老後資金に不安のある方は『リバースモーゲージ』を一度検討してみてはいかがですか?
リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージを簡単に説明すると『逆住宅ローン』となります。
通常の住宅ローンでは、家を買うのに担保を設定して銀行にお金を借りて金利込みで毎月返済していくという仕組みとなっています。
では逆住宅ローンでは、持ち家を担保に設定して銀行からお金を借りて債務者が亡くなったときに持ち家を売却して返済する仕組みとなります。
つまり持ち家はあるのに老後資金が足りない方への救済方法となります。
お金の受け取り方

お金はいくら銀行から借りられるのか?
実際に銀行に相談してみないとハッキリした数値は分かりませんが、およそ住宅の価値の二分の一と思っておきましょう。
二分の一以上の借り入れは基本的には無理だと思います(余程価値があれば別ですが)
そして家を担保に入れ銀行からお金を借りる際にお金の受け取り方には3種類あります。
- 一括受取型
- 年金受取型
- 極度額型
一括受取型
文字通り一括で受け取る方法となります。
どんな人におすすめか?
老人ホームに入居したいが一括の資金が無いため入居をためらっている人。(本当は家を売却したほうが利口です)
年金受取型
年金と同じく毎月資金を取り崩して受け取る方法
どんな人におすすめか?
ほとんどの方はこれが正解だと思います。毎月の生活費に受け取れれば計算もしやすいですし無駄な使い方をしないで済むため。
極度額型
銀行の借り入れから限界ギリギリまで資金を貰う方法です。
一括受取型と何が違うのか?一括受取型は限度額での借り入れとなり多少の余裕をもって銀行がお金を貸してくれることを指し、極度額は限度額よりも更に上限を上げ余裕が一切なく返済を過ぎれば待ってもらえなくなる可能性もあります。
どんな人におすすめか?
オススメ出来ません。普通に年金受取型を選択したほうが良いです。
リバースモーゲージのメリット

リバースモーゲージのメリットは以下となります。
〚持ち家に住み続けながらお金を借りられる〛
老後資金に困って家を売却しなくてはいけないと考えても売却の決断は難しいですよね。
この制度を知っておけば住み慣れた家に住み続けることは可能なわけですから検討の余地はあると思います。
リバースモーゲージのメリットは以上となります。
リバースモーゲージのデメリット

残念ながらデメリットはたくさん存在します。
- 審査が通らない可能性がある
- 金利上昇により受け取れる額が変わる
- 長生きしすぎると家を取られてしまう
- 亡くなって売却するときに価値が減っていれば残った家族の負債となる
審査が通らない可能性がある
リバースモーゲージの制度を使おうと銀行に相談しに行っても住宅自体に価値が無ければお金を出すことはありません。
しかも価値に対して二分の一程度のお金しか用意されない為、お金を貸してもらっても大した金額ではない可能性もあります。
金利上昇により受け取れる額が変わる
銀行から1000万円借りれたとして金利が1%だとしましょう。
リバースモーゲージという制度は毎年金利のみを支払うのでこの場合ですと10万円ですね。
10万円の金利を12か月で割ると約8000円になります。
金利には『固定金利』と『変動金利』がありリバースモーゲージは一般的には『変動金利』が採用されます。(固定金利は99%無いでしょう)
翌年金利が2%に上昇した時には20万円となり12か月で割ると約16000円と支払う額が増えてしまい、当然ですが貰える金額が減ってしまいます。
金利上昇により普段の生活が脅かされるかもしれません。
長生きしすぎると家を取られてしまう
リバースモーゲージは最初に説明した通り『逆住宅ローン』となる為、当然ですが『○○年ローン』という契約を結ばされます。
20年ローン、30年ローンと色々ありますが想像してみてください。
定年を迎えた65歳の時点でリバースモーゲージを使い20年の契約を結んだとしましょう。
85歳までに亡くなっていれば問題はありませんが、長生きをして85歳でまだ生きていた場合どうなるか?
20年の逆住宅ローンは完済を迎えて家を銀行に取られてしまいます。
85歳で家を失い、毎月の収入も途絶え、悲しい結末を迎えるかもしれません。
これが長生きリスクというリバースモーゲージ特有のリスクとなります。
亡くなって売却するときに住宅の価値が減っていれば残された家族の負債となる
銀行が3000万円の価値が評価して二分の一の1500万円を貸してくれたとしましょう。
この3000万円なのに1500万しか貸してもらえない理由が住宅の価値の減少によるものです。
ある程度を見越して銀行も貸しているのですが世の中の情勢などにより住宅の価格が暴落する可能性があります。(リーマンショックなどの不況場面など)
契約者が亡くなったときに住宅が1000万円の価値しかなくなった場合、残りの500万円は子供などに負債の相続として受け継がれます。
相続を拒否すれば問題ありませんが知らずに相続を受けた場合は借金500万円を子供が支払う義務が発生するので気を付けないといけません。
借金を残す親にはなりたくないものです。
リバースモーゲージはおすすめ?

一般的にはオススメ出来ません。
デメリットにあるように最悪を想定した場合のリスクが高すぎるように感じます。
老後に家を取られたり残された家族に借金を押し付けてしまうのは悲しいですからね。
なるべく老後資金は若いうちに貯めておきたいところです。
しかし条件付きでリバースモーゲージをオススメ出来る方も存在します。
条件は一人の方です。
奥さんや旦那さんに先立たれ、子供もいない、相続関係が何もない方にはリバースモーゲージをオススメします。
知っていますか?家を保有していて亡くなったときに相続人が居ない場合、家は誰のものになるのか?
答えは『国のもの』となります。
必死に住宅ローンを払い続け自分の物としたのに最後は国に取られるのは納得できませんよね?それだったらリバースモーゲージを使い毎月少しでもお金を貰い亡くなったら銀行に処分して貰ったほうが生活は豊かになるはずです。
相続する人が居ない方はぜひ検討してみてください。
それ以外の方は若いうちから老後資金を貯めておきましょう。
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